雄大な立山連峰から溶け出る雪どけ水が豊富に流れる富山の大地。その豊かな大地に合計4.8ヘクタールに及ぶ圃場ではネギを専業に一年通して収穫、出荷を行なっております。
富山の白ねぎ
富山県は「お水がおいしい」「お米がおいしい」といわれています。その「おいしい水・豊かな水」で育つのはお米だけではありません。様々な野菜作りも行われています。富山市で生産されている野菜の中で最も出荷量が多いのが「白ねぎ」になります。続いてトマト、ニンジンなどがあげられます。
では、「ねぎ」と言えばどんなイメージがあるでしょうか?
「ねぎ」の辛味が苦手な方もいらっしゃれば、その辛味がお好きな方、風味やシャキシャキ感がお好きな方もいらっしゃいます。我が家では一年通して食卓に上る、名脇役といえるような存在でもあります。例えば、豚肉と炒めたり、焼き鳥などの鶏料理にも欠かせません。ラーメンにも必須です。寒い季節には鍋料理に入れるとさらにほちゃほちゃに柔らかくなりますし、暑い季節には、ざるそばやソーメンなどに添えて頂くと薬味の王様と言えるほどに香り・食感をお楽しみ頂けます。このように存在は地味ですがメイン料理に華ををそえてくれる重要な役割を担っております。
また、健康や美容の観点からみても「白ねぎ」の栄養成分はさまざまで、風邪の予防を始め健康や美容にも通じる万能野菜となります。”風邪をひいたら「ねぎ」を首に巻きなさい”・・・という迷信のように言われてきた「ねぎの首巻き」これは「ねぎ」の成分「アリシン」による血流促進効果だと考えられています。そこで次は「ねぎ」の栄養成分についてもお伝えさせて頂きます。
白ねぎの栄養と効能
〇疲労回復効果・・・ねぎの香りのもとアリシン
アリシンは硫化アリルの一種で「ねぎ」の強い香り成分。抗菌・殺菌作用があり、ビタミンB1の吸収を助ける他に血行を良くしたり、乳酸を分解して肩こりや疲労回復にも効果があります。また、血中コレステロールの値を抑え血栓の分解していくことで心疾患や脳血管疾患の予防にも役立ちます。
〇抗酸化作用で美容につながる
「ねぎ」に含まれるビタミンCは、強い抗酸化作用があり細胞のアンチエイジングにつながります。肌細胞の老化を防ぐため美肌には欠かせない栄養といえます。
〇強い殺菌作用をもつネギオール
「ネギオール」には強い殺菌作用があるため、風邪の予防にもつながります。
他にも2016年12月14日放送の「NHKためしてがってん」でも「ねぎ」が取り上げられました。インフル・肺炎・ガンに効く驚異のパワーとして紹介されました。
出展 http://www9.nhk.or.jp/gatten/articles/20161214/index.html
富山市草島校下と「ねぎ」の歴史的な背景
もともとこの地域では大正時代まで「草島ねぎ」という葉の長いねぎの栽培が行われていました。「草島校下郷土史」によると、「草島ねぶか」と記載されており、そのルーツは第11第垂仁天皇が後に伊勢神宮の初代大神主となる大幡主神(大若子命)により伝承されたのが「草島ねぎ」の始まりとされています。「これが真実ならば1900年以上の歴史をもつこととなる」と郷土史は紹介しています。(富山の今を伝えるヤマジャストナウ記事より)
このように大変な長い年月に渡り、この地で「草島ねぎ」の栽培が行われて来たことは、現在の圃場周辺は歴史的にみても「ねぎ作り」に適した土地柄であるとがわかります。
当社の社長は「ねぎ作り」に取り組むにあたり、まず、この「伝統野菜・草島ねぎ」の生産者様から、ねぎ作りの「いろは」を習い、そしてさらなる研究と経験を重ね周年栽培・周年出荷を掲げ「新鮮・安心・安全」な「白ねぎ栽培」が可能となりました。
「青ねぎ」と「白ねぎ」の違い
一般的に西日本では「青ねぎ」東日本では「白ねぎ」が馴染み深いのではないでしょうか。「青ねぎ」とは緑の部分が長く枝分かれしていて、葉先まで食べれる「ねぎ」をさします。「葉ねぎ」や「万能ねぎ」などと呼ばれたりもします。もともと西日本で栽培、食されていたもので、京都の九条で作らた「青ねぎ」は「九条ねぎ」というブランドで知られています。「九条ねぎ」は難波に自生していた「ねぎ」が原種と言われ、後に京都に伝わって品種改良が行われ伝統的に生産され続けている京野菜の一つでもある。
一方「白ねぎ」は「長ねぎ」「根深ねぎ」とも呼ばれ、茎を包んだ葉の部分である葉鞘(ようしょう)が白く長いねぎのこと。もともとは緑の葉の部分に土をかけることで白く変化していきます。有名なのは「下仁田ねぎ」があります。下仁田ねぎは「ねぎ」の品種の一つで群馬県下仁田町の特産品であることからこの名称がある。他の品種に比べて太く、生のままでは非常に辛いが、加熱すると甘味が強くなり柔らかな食感となるのが特徴。
そして全国的にはまだまだ知名度は低いですが「富山白ねぎ」は全長60㎝で白い部分が30㎝ほどあるスラッとした形状。「青ねぎ」の薬味に合う特徴と「白ねぎ」の加熱料理に合う特徴の両方を兼ね備えた「ねぎ」とも言える。ジューシーでシャキシャキした食感を楽しめると共に、加熱すると甘味が一気に増し鍋料理にもよく合う万能選手である。1年間に約1600トンが「富山しろねぎ」として県外へも出荷されています。
最近では「ねぎたん」と命名された全長40㎝で白い部分が20㎝とコンパクトなサイズの「ねぎ」作りも行われています。買い物袋や冷蔵庫からはみ出さず、一度で食べきれるサイズであり、葉先から柔らかく辛味が少ないところが評価され普及してきています。
一年通しての安定供給
雪国である富山県では大変珍しい一年通しての生産・出荷を行っております。
通年出荷のために、まずは栽培方法を研究・工夫しました。「ねぎ作り」は、播種から収穫まで約半年が必要となります。そのため播種のタイミングをずらし収穫時期を分散させることで通年出荷につなげております。
二つ目は、富山県内でもトップクラスの圃場面積での「ねぎ作り」を行い安定供給が実現しました。
こうして様々な工夫と、広い圃場を使っての「ねぎの栽培」により通年出荷が叶った次第です。
では、ここで多くの方からの頂く質問についてもご紹介させて頂きます。
冬場に雪が降ったら出荷はどうされているのでしょうか?と訪ねられることがよくあります。
一年の中でも過酷な時期が2シーズンあります。炎天下の中での収穫作業と冬場の雪の中での収穫作業になります。とくに冬は雪が降ると圃場に機械を入れることが出来ないため、雪をかき分けながら手掘りでの収穫作業を行います。掘り出した「ねぎ」をソリに載せ圃場から運び出すという原始的な方法を繰り返しながら収穫していきます。そんな手間をかけて収穫する冬場の「ねぎ」はアミノ酸値が高く旨味成分が増えるため、非常に甘く感じられ鍋料理にとても重宝されます。
当社の「白ねぎ」は従業員一同、一つ一つの作業を丁寧に心を込めて行っているので、天に向かって真っすぐ真っすぐ伸び、とてもスタイルの良い美しい「白ねぎ」が収穫できます。展示会などに持って行くと、新鮮さと美しさ、そして味についてもお褒めの言葉を頂けます。これは日々の努力の成果を実感出来る非常に嬉しいお言葉になります。これからも自然の恵みに感謝しながら、ますます精進して参ります。
アイエッチファームの白ねぎや加工品をお使いのお客様
富山ラーメン王国 まるたかや様
ますのすし 源様 (テレビ朝日様 食彩の王国 取材風景)
アイエッチファームの新たな取組み
当社は、富山県内でも先がけて「JGAP」(ジェイギャップ)の認証を取得。JGAPとは、安心・安全な農場の証しでもある「Japan Good Agricultual Practice」(日本のより良い農業のやり方)を意味します。約1年をかけて、農林振興センターの皆さまや、専任指導員さまからの指導や社内での勉強会を重ねて2018年4月2日に審査に合格。富山県では青果物部門「ねぎ」では初の認証となりました。
まずは、トレサビリティーの導入、圃場管理をしっかり行うことで必要以上に農薬を使わず安心・安全なねぎ作りを行なっています。また、雑草が大きくなる前に土掛け作業を行い、除草剤の散布も必要最小限のみに抑えています。さらに検査機関での土壌や水質の検査、残留農薬や重金属といった食品安全に関する検査を行い第三者機関での安全性の確認を行います。
次に収穫後の出荷作業の際にも様々なルールがあります。加熱せずに食す可能性があるため、衛生管理もしっかりと行って行きます。一人ひとりがJGAPの考えに沿ったルール作りを考え、話し合いをし、それをマニュアル化して日々の作業に取り入れています。その結果、新鮮・安心・安全な「ねぎ」作りのレベル向上だけではなく、作業者の意識改革・安全対策にもつながりました。
白ねぎの仕入をお考えのご担当者様へ
アイエッチファームでは安定的に通年提供できます。
納入例
5㎏入りコンテナでお届け(富山市内の場合)
3㎏入りのダンボールで宅配便(全国対応)
個別にお見積りさせて頂きますのでお気軽にお問合せ下さい。